雑念日記

愛する本たちとともに送る、雑念だらけの日々。
文学・小説を中心にした簡単なレビュー。(最近面倒なので更新は程ほどに)

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『個人的な体験』 大江健三郎

久しぶりに更新します。疲れがひどく、夜はすぐ寝ていたので更新が面倒でした。一応本は引き続き読んでますので、その分をこれから少しずつ。

大江健三郎の『個人的な体験』です。主人公である鳥(バード)の友人・火見子が言う、「多元的な宇宙」がおもしおろかった
「……死と生の分岐点に立つたびに、人間は、かれが死んでしまい、かれと無関係になる宇宙と、かれがなお生きつづけ関係をたもちつづける宇宙の、ふたつの宇宙を前にするのよ。そして服を脱ぎ捨てるみたいにかれは、自分が死者としてしか存在しない宇宙を後に放棄して、かれが生きつづける側の宇宙にやってくるのね。そこで、ひとりの人間をめぐって、ちょうど樹木の幹から枝や葉が分かれるように様ざまな宇宙がとびだしてゆくことになるわ。……」

『個人的な体験』は非常に明るい希望に満ち溢れた終わり方をします。問題はあのアスタリスクの部分です。僕はここが多元的な宇宙の分岐点にあたるように思えました。一方はアスタリスク後の『個人的な体験』、もう一方が『万延元年のフットボール』へとつながるような気がしてます。もちろん主人公はともに別物ですが。
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『水中都市・デンドロカカリヤ』 安部公房

安部公房の『水中都市・デンドロカカリヤ』という短編集を読み終えました。例えば、壁であったり箱男というような作品が非常に抽象的であるのに対して、こちらは社会を風刺する姿勢・態度といったものが幾分直接的にに描かれている印象です。

個人的に面白かったのは、『飢えた皮膚』、『空中楼閣』、『闖入者』、『ノアの方舟』といったあたりでしょうか。

特に『闖入者』。いまや無条件で是とされる民主主義の暴力を描いています。非常に直接的なのが残念なのですが、それでも非常に面白い。

なんとなく思い出しのが少年ジャンプです。小学校2年生から高校3年生まで毎週買っていました。ジャンプは、葉書投票というシステムで人気をさぐり、読者に人気のあるものが前のページに、そうでないものは後ろへいき機が熟すと「完」となっているようです。おかげさまで、好きな漫画たちは得てしてその傾向にあったことを覚えています。こよなく愛する幕張や珍遊記は違ったかもしれませんが、子供心に悲しい思いをしました。

これも民主主義の暴力というやつでしょうか。
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『密会』 安部公房

いやー面白かったです、安部公房の『密会』。卑猥な病院のお話なのですが、そこでは普通の状態とされています。なぜそれが普通となっているかというと、それはもうみんなが卑猥だからです。それを是としている。お互いでその状況を認め合っている。非常に「民主的」で「近代的」です。
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『眼球譚』 バタイユ

眼球譚(初稿)
眼球譚(初稿)
ジョルジュ バタイユ

ジョルジュ・バタイユによる『眼球譚』。
なんでしょう、卑猥ですが、なんというか伸びやかさのようなものがあります。
陳腐な表現ではありますが、精神の自由。そんなかんじです。

性描写が多いのですが、いわゆるポルノ的でもなく
流刑地的でもないのは、その描く中身というものが
一般的な概念に縛られたものではないからだと思います。
いわゆる、ザ・愛、とかザ・セックスってかんじではなく、
もっと広い概念、空間性がある。だから、おもしろいと
勝手に思いました。

結構興味深かった。今度、マダム・エドワルダを読んでみようと思います。

最近帰りが遅いため、寝不足でなかなか更新がおいついてません。
今は安部公房の『密会』を読んでいるので
終わり次第そちらをあげます。
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『シーシュポスの神話』 カミュ

シーシュポスの神話
シーシュポスの神話
カミュ

『シーシュポスの神話』は、非常に難しかった。だけど、その強さは伝わってくる。
重要なのは病からいえることではなく、病みつつ生きることだ

なるほど。カミュは不条理な世界を悲観的に、絶望的に見ることなく、むしろそこに生きることを見出している(と思った)。
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